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不正競争防止法に基づく「花三島」裁判のご報告

「当社が訴訟提起したデッドコピー品を、今後、製造販売輸入等しないことの誓約」
上記以外にも、両者、デッドコピー品の製造販売などすることはせず、
原産地表示等を明瞭に行うなどの混同防止措置をとることの裁判上の約束

などを主とする内容で、訴訟上の和解が成立

1)はじめに2)裁判提訴の理由
3)提訴の内容について4)裁判の経過について
5)「訴訟上の和解」内容について6)裁判を通じて得た、ものづくりへの自負

1)はじめに

 平成十二年十二月提訴の裁判がこのほど終了しましたので、皆様にご報告します。
 被告側と「訴訟上の和解」を行ったものですが、結論を先に申しますと、被告は訴えの対象としたコピー製品の製造販売及び輸入をしない。今後は、当社製品と混同を生じさせるような商品の製造販売及び輸入はせず、また、提訴当時は製造していなかったため訴えの対象ではなかった土鍋についても、当社製品と混同を生じさせるような製造販売及び輸入は行わない、更に、製品の混同防止のため、両社共に、製品包装箱などに原産地を明示して製造販売及び輸入を行うなどについての合意が、裁判上の和解として成立しました(なお当社は、従前、一度も、他社製品と混同させるような商品の販売をしたことはなく、また現在、原産地も明瞭に表示しています)。概略、以上の内容です。
 ほぼ当社の提訴内容に沿ったもので、提訴対象ではなかった土鍋についても混同防止措置をとることなどの裁判所における合意が成立しました。
 以下に経過及び詳細をご報告します。

2)裁判提訴の理由

 平成十一年秋頃から、一部の量販店やホームセンターにおいて、当社の土鍋「花三島」を中心に、その関連アイテムを展示販売するコーナーの中に、当社製品のデッドコピー品が混入され、いかにも当社製品のごとく販売されていることが判明しました。外見上、一般のお客様の目には、当社製品か否かの区別ができないほどのデッドコピ ー品でした。問題の製品は土鍋関連アイテムで使用頻度の高い、「トンスイ」「レンゲ」「レンゲ台」の三点です。土鍋の付属品として中心的なアイテムで、「売れ筋」です。
 これら三点の出荷が急激に落ち込んだため調査しましたところ、上記デッドコピー品の存在が判明しました。これらの納入業者を辿ることによって、製造業者がマレーシアに工場をもつS社であることが分かりました。S社経営者は私どもと同じ四日市萬古焼地区に以前は工場 をもっていた業者で、何年か前にマレーシアに生産会社を設立していました。
 こうしたコピー製品が、当社製品の中に混入販売されることによって、消費者の方々は当社「花三島」シリーズの製品と誤認して買い求められることになったわけであり、同時に長年にわたって育てていただいた「花三島」シリーズへの信頼が損なわれることを危惧致しました。
 しかもコピー製品には当初、土鍋はありませんでした。つまり、当社の「花三島」 を頼りとし、そこに混入させてコピー製品を販売しようという、いわば「小判鮫」商法でした。
 消費者の信頼を裏切るこのような販売行為をなくし、デッドコピー品の製造をやめさせ商道徳を正すため、不正競争防止法に基づいて、S社を平成十二年十二月名古屋地裁に提訴しました。

3)提訴の内容について

 訴状の骨子及び請求の意図を以下に記します。
 当社は被告S社に対し、

  1. 平成十一年当時、当社土鍋の付属品を装って売られていた被告会社製デッドコピー製品のトンスイ、レンゲ、レンゲ台をわが国内に輸出すること等の差し止め。
  2. 1.のデッドコピー製品の廃棄
  3. 損害賠償金1,000,000円の支払いを訴求しました。

 もちろん、1. 2.が主で、3.は被告が万一「もうデッドコピー製品の製造はやめたから、こんな裁判は放っておこう」と考えることを困難にして、何とか被告会社をこの裁判の場に引っ張り出すための手段でした。従って、後に述べますように、はじめからお金を求める意志などなかったのですから、「和解」ではこの損害賠償請求は放棄しております。
 この訴訟上の請求の根拠は、「花三島」の色、かたち、紋様等はそれらが渾然一体となって商品の独自性を成立させ、取引者、需要者に知れ渡っていて、これが付された商品は当社商品であるとの認識が形成されている。したがって、これと同じか若しくは見間違うような製品を作り当社商品と混同を生じさせることは「不正な競争行為」にあたる、という点に求められます。

4)裁判の経過について

 提訴後、第一回期日まで約九カ月を要しました。S社が本社をマレーシアとしており、かつ、いかなる理由からか日本国内での受領を拒絶したため、訴状の送達先をマレーシアの本社としなければならず、名古屋地裁から最高裁、日本の外務省、マレーシアの国内機関という経路を辿って訴状を届けることにならざるをえませんでした。ちゃんと訴状が送達できるかどうか、それさえも懸念されましたが、当社代理人の櫻林正己弁護士、杉岡治弁護士はじめ名古屋地裁の御担当の皆様のご尽力により、平成十三年八月二十日に第一回期日を行うことが出来ました。以後期日が重ねられ、今年平成十四年六月二十一日には第八回期日が開かれました。
 第六回期日において、裁判長から和解勧告がなされました。
 この和解経過において、被告側から、当該デッドコピー品の製造販売は、今後、行わないことに同意する基本方針が示されたことから、私どもは裁判を長期化させないで終了させることで、この裁判を意義あるものとすることが出来るという立場から和解勧告を受け入れ、和解条項の調整、確定に全力をあげることに致しました。

5)「訴訟上の和解」内容について

 平成十四年六月二十一日に名古屋地裁で開かれた第八回期日において、被告S社との間で取り交わした「訴訟上の和解」内容について、以下、原文の主要部分を記します。

  1. 被告は,別紙被告製品目録記載のトンスイ,レンゲ及びレンゲ台と同一の紋様の製品を製造,販売,輸入又は海外から日本国内への輸出行為をしない。
  2. 原告と被告は,互いに,デッドコピー製品の製造販売など,相手製品(土鍋本体,トンスイ,レンゲ,レンゲ台及びその他土鍋関連製品)との混同を生じさせるような製造,販売,輸入又は海外から日本国内への輸出行為をしないことを相互に確認する。
  3. 前項の混同防止のため,原告と被告は,次の事項を相互に確認する。

原告と被告は,互いに,自社製品のうち,土鍋本体について

  1. はその包装箱において,トンスイ,レンゲ,レンゲ台及びその他土鍋関連製品については,その包装箱,しおり,製品シール等,適宜の方法によって,原産地を表示することなく上記自社製品を製造,販売,輸入又は海外から日本国内への輸出行為をしない。
  2. 原告と被告は,自社製品シールについて,現状以上に相手製品シールと類似したシールを使用しない。

 以上のような内容です。

6)裁判を通じて得た、ものづくりへの自負

 以上のように、私どもの主張に極めて近い内容で和解を成立させることができたと感じております。
 この「花三島」という土鍋を初めて市場に送り出した昭和四十七(1972)年頃、土鍋デザインは梅や松などをあしらったものが多かったように思います。「花三島」のデザインは当時「えぇっ」というほど斬新なものでした。色調がグレーでしたから、「こんな暗い感じのものが売れるのか」と流通関係の方々から言われたこともしばしばでした。しかし、消費者の方々の支持によって売上が伸び始め、土鍋の代表的デザインとして定着させることができました。 色土に象嵌を施し、凹部に白化粧土。このような技法を量産化技術に取り入れ安定した品質の生産に努めました。競争メーカーのひしめく萬古土鍋業界の中で、「花三島」を品質とデザイン両面から差別化することが出来たと考えております。

 この「花三島」を生み出したのは、現社長の父、熊本哲三(昭和六十三年没、享年五十六歳)です。先代社長の遺した製品によって、現在の銀峯陶器が生かされている。そのように今回の裁判を通じて痛切に感じました。
 先代の想いのこもった土鍋をさらに品質改良しながら、生産を続けたいと思います。それと同時に、現代の生活にふさわしい耐熱陶器の開発に向かって、銀峯陶器を任された私どもは思いの限り打ち込みたいと考えております。
 最後になりましたが、提訴準備の段階から裁判係属中、常に励ましをいただきました陶磁器業界の関係者の方々、あるいはこのWEB上で応援をいただきました当社製品をご愛用の方々に、心からお礼を申し上げます。